■唇のうるおいを保つには保湿が大切
唇は空気の乾燥やエアコンの風、紫外線やマスクなどの影響で乾燥してしまいます。
唇には、皮脂腺と汗腺がほとんどなく、汗や皮脂を分泌してうるおいを保つことが難しいので、乾燥しやすい部位となります。
また、唇は通常のお肌に比べて薄くできていますので、外部からの刺激を受けやすくなります。
唇が乾燥してしまうと、ガサガサした質感になり、ひび割れ、炎症などにつながる恐れがあるので注意が必要です。
乾燥を招く原因
◎刺激
唇が乾いていると、ついつい唇を舐めたくなりますが、唾液には唇の皮膚を乾燥させる成分が含まれています。
また、マスクによる摩擦や蒸れも唇の水分が蒸発してしまい、乾燥を招く原因となります。
他にも、ティッシュで強く擦ったり、乾燥した皮を無理に引っ張って取るといった行為も唇にとっては大きな刺激となり、乾燥を加速させシワの原因になります。
また、口角炎や口唇炎ができるといったトラブルも起こりやすくなります。
◎ストレス
ストレスが溜まると血行不良になりやすく、栄養や酸素が行き渡らなくなり、唇が乾燥してしまいます。
また、ストレスによる緊張状態から唇を舐めて、乾燥を引き起こしてしまう人もいるようです。
◎食生活の乱れ
無理なダイエットによる栄養不足や偏った食事によってビタミン不足になると、皮膚や唇の粘膜を健康に保つことができなくなり、唇の乾燥や荒れる原因になります。
対策
唇の乾燥を防ぐためには、日頃からきちんとケアをすることが大切です。
1)水分補給
身体全体の水分が不足すると唇にうるおいが届かないので、水やお茶などを飲むようにしてください。
夏場はもちろんのこと、冬でも意識して水分補給を心がけてください。
2)鼻呼吸
口呼吸は唇に風が当たり、乾燥を招く原因になります。
口呼吸のクセがある方は、なるべく鼻で呼吸することを意識してください。
3)バランスのとれた食事
偏食や暴飲暴食を避け、栄養バランスのとれた食事をするよう心がけてください。
また、唇が荒れているときは、刺激物を避けるようにしてください。
4)紫外線対策
唇は紫外線のダメージをダイレクトに受けてしまいます。
紫外線を浴びると、皮がむけたり赤くなったりする可能性があるほか、炎症の繰り返しでシミができたりすることもあります。
UVカット効果のあるリップクリームを使用するなどして日焼けを予防してください。
5)加湿器の使用
室内の乾燥も唇の乾燥を引き起こす要因となります。
加湿器を使って室内の湿度を上げることで、唇の乾燥を緩和することができます。
6)保湿を心がける
乾燥すると唇にシワが入りやすくなりますので、リップクリームを塗るようにしてください。
特にお風呂や食事の後、歯磨きの後も忘れず塗ることが大切です。
たとえ唇がカサついていなくても、普段からリップクリームをこまめに塗る習慣を身につけてください。
時間があるときにスペシャルケアを
時間があるときにリップパックをしてみるのも良いかと思います。
リップクリームを唇にたっぷり塗ったら、唇全体にラップをかぶせます。
これだけでもパックはできますが、ラップの上から蒸しタオルを当てるとよりしっとりとした唇になります。
唇は乾燥して荒れやすいこともあるため、病気の症状が出ていても気が付かず自己流のケアを続けてしまい、症状を悪化させしまう場合もあります。
自分でケアをしても唇の荒れが改善しない場合は、口角炎や口唇炎の症状がひどくなっていたりする可能性もありますので、皮膚科専門医等へご相談されることをおすすめします。