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124:化粧品と薬機法の関係

■薬機法(やっきほう)はどんな法律?

化粧品の紹介で「○○に効果がありました!」や「○○が改善されました!」など具体的な効果を薬機法の関係で言うことができないという話を耳にしたことがあるかもしれません。
この薬機法について詳しく説明していきたいと思います。

薬機法は、医薬品等の製造や販売などに関する規制を定めた法律になります。
「化粧品」「医薬部外品」「医薬品」「医療機器」「再生医療等製品」の5種類について、商品が安全で有効であることを保証し、消費者が安心して使用できるようにすることを目的としています。
また、不適切な広告や表示ラベルを防止することも、薬機法の重要な目的の一つです。

◎化粧品

美容や清潔を目的とし、見た目を良くする、お肌を清潔に保つ、香りを楽しんだりするために皮膚などに塗布するもので、作用が緩やかなものを指します。
例えば、基礎化粧品やメイク用品、シャンプー、香水、歯磨きなどが含まれます。

◎医薬部外品

医薬品と化粧品の中間に位置し、医療目的ではなく日常的に使用される製品です。
医薬品ほど強い治療効果はありませんが、健康や美容のために使用されます。
例えば、薬用化粧品や育毛剤、ビタミン剤、浴用剤などが挙げられます。
医薬部外品に該当する薬用化粧品は、化粧品としての期待効果に加え、肌あれ・にきびを防ぐ、美白、デオドラントなどの効果を持つ有効成分が含まれています。
薬機法上では、化粧品ではなく医薬部外品として扱われ、容器や外箱に医薬部外品と表示されています。

◎医薬品

病気の治療や予防または診断に使用され、その効果や副作用が科学的に証明されている薬です。
厚生労働省が認可した医薬品のみが販売および使用できるよう厳しく管理されています。
例えば、ワクチン、一般用医薬品の風邪薬、鎮痛薬、整腸剤、そして医療用医薬品である抗生物質や抗がん剤などが該当します。

一般用医薬品とは

薬局やドラッグストアで購入でき、医師の処方が不要な薬です。

医療用医薬品とは

医師の診断に基づき処方される薬です。

◎医療機器

病気の診断や治療、予防または体の機能をサポートするために使用される機器です。
リスクに応じて分類され、使用される環境や用途に応じて規制が異なります。
例えば、包帯や絆創膏、血圧計や心電図モニター、ペースメーカーなどがあります。

◎再生医療等製品

細胞や組織を用いて、損傷した体の機能を回復させるために使用される製品です。
従来の薬や医療機器とは異なるアプローチで治療を行ないます。
例えば、組織を再生するための細胞シートや損傷した組織を修復するための幹細胞治療などが含まれます。

化粧品や医薬部外品などは、薬機法に基づいてその効果や成分が厳しく規制されています。
化粧品は、薬機法の5種類に含まれるため、薬機法を守らなければ違反となります。
大げさな表現などは避け、決められた範囲内で効能や効果を表現する必要があります。
また、全成分を表示するなど、決められた表示をしなければなりません。
健康や美容に関わる製品でも、健康食品は異なる扱いを受けます。
健康食品は、薬機法の5種類に含まれていないため、医薬品的な効能や効果をうたうと、それは医薬品として扱われてしまい、薬機法の抵触が問題となります。
つまり、医薬品と同じ効果があるかのように宣伝したり、医薬品にしか使用できない成分を使用しないことが重要です。

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